ご感想

演奏会やCD音楽のご感想

天と繋がって奏でる音

意識があるのに体が寝ている不思議な状態

ニュージャージーの友人のお宅でのホームコンサートでクリスタルボウルとピアノ同時演奏のコンサートに行きました。新曲も含めて、沢山の曲を披露くださいました。

広いお家と言うこともあり、ヨガマットを敷いて寝転がる人、ソファーに座って音を堪能する人、それぞれに一番心地良い体勢で聴いていました。

お家でやるっていいですねぇ。

しかも、リゾートホテルの様なお家、ゴージャスな気分に浸らせてもらいました♪

私は、音楽を奏でる人、作る人、まぁ、楽器を作る職人さんもそうだと思うのですが、彼らは、天や地に鳴り響く音をこの世に再現して下さる方々が多いんじゃないかなぁと思ったりします。

天使の歌というのもあると思いますが。

思いを思いっきり盛り込んで作る人も居るでしょうが、インスピレーションと共に作っている方達は、どこか天と繋がり、それを私の様なそのような音を聴くことができないモノに繋げて下さっているのかなぁと思うのです。

直恵さんの奏でる音にも、私はそれを感じています。

意識があるのに体が寝ている状態...またまた不思議な状態。

深ーい瞑想状態に入っていたのでしょうねぇ。

自分の寝息が聞こえてくる、音が降ってくる、暗闇なのか光の中なのか...ただ身を任せて、連れて行かれるところで漂っている感じでした。

「ありがとう」と心から湧き上がる思いで聴いていました。

西村千子さん(NY在住)  

 

細胞レベルでゆるゆる〜ゆらゆら〜と無駄な力が抜けていく

まるで、癒しの温泉にでもつかっているよう

直恵さんは、もともと某有名な音大出身。

でも、当時はコンサート嫌いだったそう。ピアニストなのに。

そのことできっと辛い思いもなさったはず。

でもその後の人生でいろいろなことを経験した後に、クリ坊(と彼女は呼んでいる)こと、クリスタルボウルと出会い、その不思議な魅力にとりつかれてしまうのです。

直恵さんの奏でるクリスタルボウルの音は、そのお人柄どおりの、お母さんみたいに暖かく全てを包み込むような優しさ。寝転んでリラックスした状態で聞いたその音の体感にびっくりうっとり。

それこそ細胞レベルでゆるゆる〜ゆらゆら〜と無駄な力が抜けていく。

理屈ぬきに気持ちがいいんだから仕方がない。

CDももちろん良いけれど、やはり会場の空気がリアルに震えるライブの心地よさは格別。

癒しの温泉にでもつかっているようで、初めて体感した時からやみつきになり、直恵&クリ坊のストーカーみたいになってしまいました。

直恵さんは自然の中で奏でるのも大好き。

幸運なことに、わたしは緑に囲まれて、あるいは潮風にふかれながら直恵さんが奏でるくり坊たちの音を聞かせてもらったことがあります。

そして、ある時、ニューヨーク郊外のとある場所で目撃したのです。

彼女がくり坊を奏でていると、なんと森のお猿や小さな鳥たちが興味深げにそろそろっと近づいてきたのです。

首をかしげながら「なになに?何の音?」とでも言っているみたいに。

その白雪姫モーメントに驚く私をよそに、「もう、これだから外で弾くのをやめられないのよねぇ」と、直恵さんはまるで「いつものこと」みたいに言い放つので、どうしても試したくなりました。

「ちょ、ちょっと私にもやらせて」と、そろっと直恵さんの真似を(したつもり)してくり坊を叩いてみたところ、お猿はいつの間にかいなくなり鳥たちはバサバサと音をたてて、2メートルくらい後ずさり。

慌てて直恵さんにかわってもらったら、やっぱりお猿や小鳥たちがそろそろじわじわっと戻ってきました。

悔しい。圧倒的に何かが違うらしい。

直恵さんが奏でるくり坊の音は、お猿や小鳥たちにとっても理屈ぬきに気持ちいいようです。

くり坊を奏でるようになって会得した、ほどよく力の抜けた状態でピアノに向かうと、それまで弾きにくかったところが簡単に弾けるようになってたりしたそうです。

そしてなによりクリ坊となら、人前で演奏をすることが大好きになったというのだから、人生は面白い。

ある時、直恵さんの前に並べられたくり坊たちが、日によってその数も並べられ方も違うことに気がつきました。

なぜ?「演奏予定が決まってから、もうその日に出動するクリ坊はクリ坊たちが勝手に決めているの」と言うではないですか。

だから当日直恵さんがすべきことは、出動予定のクリ坊さんたちを見極めて、さっとカバンにつめて、会場へ向かい、到着後は、くり坊たちの想いどおりの並びにそっと置く。

それだけ。

演奏が始まれば、その時に集まってくださった方たちのもってらっしゃるものや、必要な「何か」にひっぱられてクリ坊たちが、その時だけの音を出すそうです。

「今日はハートチャクラにつながっているこのくり坊がたくさん音を出したわね」とか「今日は低音が厚い感じだった」とか、ひとごとみたいに言うのです。

「へー。クリ坊って生きてるみたいだね」と言うとここだけいつもの直恵スマイルから、急にキッとマジな顔になって「そうよ。生き物よ。くり坊は。」と言いました。

普段はガハハと笑ってくれる人間味のある方だけれど。

演奏中はやや別人。直恵さんが弾いてるんだけど弾いてないというか。

自分を潔く明け渡して、おおいなる存在の表現の道具に徹するといった面持ちが神々しいと感じることすらあって、あんまり見つめちゃいけないような気がしたり。

同時に、深く至福な瞑想状態にも入ってるようなその様子に、「一番気持ちいいのは直恵さんなんじゃないか」と嫉妬したり、ファンの想いはとかく複雑。

今の時代、自分を解き放ち突然クリスタルボウル奏者になったという方もおいでかもしれません。

しかししかし、彼女はちゃんとした音楽家ですから。

普通じゃないレベル、プロとしての知識も技術も経験の積み重ねもある、そのレベルのピアノとクリ坊の同時演奏ですから。

守谷直恵さんが奏でる音の世界は、彼女が世界で唯一であるのみならず世界初だと私は思ってます。

そして、クリスタルボウルだけだと、スピリチュアル系イメージが濃すぎてちょっと苦手とおっしゃる方をも彼女ならきっと魅了して、その心地よさで病みつきにして、気がつけば癒されてしまっていたということが拡がっていくに違いないとふんでいます。

直恵さんのこれからがご本人以上に楽しみです。

 

片岡桜子さん(NY在住)  

 

PageTop